スタート・ボタンの話

「あまり書かない」と宣言したのに、二連続でビデオ・ゲームの話。

友達とビデオ・ゲームをしている時、自分の準備ができていないのに相手がスタート・ボタンを押してゲームを開始してしまうことがある。「待っていてね」と言い残してトイレに立ち、戻ってきたら自分のキャラクターがサンドバッグにされていたりすることもある。
こういった(軽度の)トラブルは、プレイヤー1とプレイヤー2の両方に決定権があることから生まれている。こういったトラブルをなくすために、ソフトウェア・メーカーが「両方とも準備オーケイの状態にならないとスタートできない」だとか「特定の条件を満たした側のプレイヤーが決定権を持つ」というような制限を加えてソフトウェアを開発することも多い。

何とかもっとスマートにこの手のトラブルをなくす方法はなかったのだろうか、とぼんやり考えていて、はっと思い出した。
慌ててインターネットで調べると、やはり記憶に間違いはなかった。こんにちのビデオ・ゲームの基礎を築いたと言っても過言ではない任天堂のファミリーコンピュータにおいては、そもそもプレイヤー2のコントローラにはスタート・ボタンがついていなかったのだ。
何のことはない、その後の我々が物事を複雑にしていただけのことだったのである。プレイヤー1のみが決定権を握る……今の我々に、はたしてこんなシンプルなソリューションを思いつくことができるだろうか。

ユーザー・インターフェースを考えるということは、かくも難しいことである。選択肢を制限して逆にユーザビリティが上がる、ということもあるのだ。

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